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更新日:2025年3月11日

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令和7年度施政方針

令和7年度施政方針(PDF:500KB)

龍郷町長 竹田 泰典

 

 本日、ここに令和7年第1回龍郷町議会定例会が開催されるにあたり、令和7年度の町政運営について、私の所信の一端を申し上げ議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 令和7年2月10日には、龍郷町が町制を施行して以来、50周年という節目を迎えました。この記念すべき日を町民の皆様と迎えられたことに大きな喜びを感じるとともに、記念式典・前夜祭の開催にあたり、多くの皆様にご来場頂いたことに心より感謝を申し上げます。

 これから先、次の50年を見据え、「新しいたつごう」「いつも元気なたつごう」を目指してまいります。

 町政の基本・原点は、そこに住む人々が地元を愛し、自ら町づくりに参画し、「住んでみたい」「住んで良かった」と実感できる町にしていくことだと考えます。これらの実現のため、令和6年度から10か年の新たなまちづくりの指針として「第6次龍郷町総合振興計画」を策定いたしました。 「歴史と文化で創る活力と幸せが実感できるまちづくり」を基本理念として、地域にある資源や、文化・伝統の魅力を十分に引き出し最大限活用していくことで、安定した雇用や活力のある町民生活の実現に取り組んでまいります。

 また、第6次龍郷町総合振興計画を基盤として、人口減少の抑制に関する重点的な取組みで構成される第3期龍郷町創生総合戦略の策定も大詰めを迎えており、「住民、子どもたちが誇れる龍郷町~ほこらしゃのまちづくり~」をキャッチフレーズに、地域愛や地域の誇りの醸成に取り組むことにより、魅力ある地域・人材を形成し、人が集まるまちづくりを目指してまいります。

 近年の円安や物価高騰により、経済情勢が不透明な状況が続いております。中でも肥料及び敷料の価格が急騰していることから、敷料堆肥生産施設の整備を引き続き進め、令和7年度中の完成を目指します。

 また、物価高騰に鑑み、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、給食費無償化を実施いたします。

 本町の健康づくり拠点である「どぅくさぁや館」につきましては、入浴施設の改修や多目的室を整備し、子どもたちから高齢者まで多世代が交流できる施設として、令和7年度からの3か年計画で改修工事を行います。

 また、4月に供用開始する龍瀬へき地保育所におきましては、新たな支援体制を強化することにより、安心して子育てができる環境整備に取り組んでまいります。

 このように、令和7年に新たに取り組む事業や、継続事業の実施にあたっては、以下のとおり6つの政策の柱を掲げ各種の事業を展開してまいります。そして、町民の皆様の声をしっかりと受け止め、町政に反映していくことで、「住んでみたい」「住んで良かった」と実感できるまちづくりを進めてまいります。

 

1つ目に、「地域資源を生かした産業を創造するまちづくり」について申し上げます。

 農業施策につきましては、地域での話し合いをもとに目指すべき将来の農地利用の姿を明確化する「地域計画」を令和7年3月末までに策定し、認定農業者を中心とした「農業を担う者 」(担い手農家)が、農地中間管理事業をとおして農地を効率的に集約できるよう、農業委員会と連携を進めます。また、「農業を担う者  」(担い手農家)の支援と農業従事者の確保育成のため、推進作物を生産する各部会との連携を図り、荒廃農地解消事業や堆肥助成事業、パイプハウスリース事業等各種助成を実施し、さらに、就農支援センターでの農業研修生育成により新規就農者の増加を目指します。

 

 亜熱帯の特色ある産業振興のうち、サトウキビにつきましては、反収向上を推進するため、堆肥・薬剤の助成や優良種苗の導入・普及などを支援いたします。さらに、一般社団法人龍郷町地域振興公社による効率的な作業体系を構築するため、業務体制の見直しを行い、農地再生パワーアップ事業を継続して農業振興を図ってまいります。果樹や園芸作物につきましては、栽培技術の向上を図るとともに、光センサーを利用したタンカンの出荷手数料の助成やあまみフルーツブランド化推進事業による産地ブランド化、かぼちゃの資材補助による生産農家の負担軽減と栽培面積の拡大を図ります。

 畜産につきましては、肉用牛特別導入事業基金を活用し、積極的な増頭・更新を進めるほか、優良牛保留対策事業による優良血統への更新を促すことで、経営の安定化を図ります。また、畜産農家の敷料生産施設を整備し、衛生環境の改善による良質な子牛生産を推進するとともに、敷料を利用した良質な牛ふん堆肥を町内農家へ安定供給する堆肥生産施設を整備し、環境保全型農業に取り組んでまいります。

 県営事業につきましては、嘉渡地区・戸口地区及び大美・浦地区におきまして、パイプラインや農道及び防護柵の整備を進めてまいります。また、地域共同で行う農業用施設など、地域資源の保全活動については、多面的機能支払交付金等を活用して支援いたします。

 食育・地産地消につきましては、第3次龍郷町食育推進計画に基づき、引き続き「たつごう食育地産地消推進事業」による食文化の保護と継承、小中学生を対象とした農業体験、学校給食における地場産物等活用の促進、共食の場における食育活動の4つのメニューを実施し、農林漁業・食への関心を高めてまいります。

 林業の振興につきましては、昨年度に引き続き森林環境譲与税の積極的な活用を図ってまいります。また、円林道の落石防止対策を実施し、林道の機能性向上に取り組んでまいります。

 水産業の振興につきましては、減少傾向にある漁業の担い手育成や所得の向上、豊かな水産資源の安定などに向け、漁業従事者がより活躍できる事業の導入を検討し、水産業の発展に向けて取り組んでまいります。

 商工業及び特産品の振興につきましては、プレミアム商品券発行を引き続き助成するほか、「龍郷町中小企業・小規模企業振興基本条例」に基づき、町内の事業者との情報共有をはじめ官民連携に取り組んでまいります。

 ふるさと納税につきましては、町内の返礼品提供事業者をサポートするとともに、研修等の開催を通じて、ふるさと納税制度や地場産品基準への理解を深めてまいります。令和5年10月以降、ふるさと納税に係る経費は、寄付額の5割以下ルールが厳格化されました。また、物価上昇による商品自体の値上げなども相まって、令和6年度は前年度より寄付額が減額となる見込みです。よって今後は送料がかからない観光・体験型の返礼品開拓や本場奄美大島紬などの高額返礼品の充実を図ってまいります。企業版ふるさと納税につきましても、龍郷町出身者の企業を中心に制度説明を行い、寄附の増額と出身者の皆様との継続的な関係づくりに努めてまいります。

 本場奄美大島紬の振興につきましては、本場奄美大島紬協同組合など関係機関と連携し、後継者育成や産地再生に向けた取り組みを進めるとともに、生産及び販売の拡大を促進するため大島紬購入費等助成も引き続き実施いたします。伝統柄である龍郷柄・秋名バラ発祥の地である利点を最大限に生かし、大島紬の歴史・文化の薫りが感じられるまちづくりに努めてまいります。

 観光の振興につきましては、「2つの海が見える丘」の景勝地で知られる加世間峠の整備について、財源の調達方法や管理運営などについて検討を進め、鹿児島県及び関係機関と協議を図りながら稼げる観光地として整備できるよう努めてまいります。また、全国に龍郷ファンを広げることを目的とした「たつごうエッセイコンテスト」を引き続き開催いたします。

 労働環境の整備につきましては、過疎地域持続的発展計画に基づき、対象事業の固定資産税課税免除等で本町の産業の振興を促進してまいります。

 

2つ目に、「健やかで安心して暮らせる健康・福祉のまちづくり」について申し上げます。

 子育て支援・児童福祉の充実につきましては、本年4月より子ども医療費の助成方法を従来の自動償還払い方式から、現物給付方式に変更し、高校生以下の全ての子ども医療費を窓口負担0(ゼロ)にします。また、新たな施設として開設される、龍瀬へき地保育所には、地域子育て支援拠点機能と、一時預かり機能を持たせ、更なる子育て支援体制の強化に努めます。昨年4月に開設された、「龍郷町こども家庭センター」においては、引き続き、母子保健機能と児童福祉機能による一体的支援を実施する事により、安心して産み・育てられる町づくりに取り組んでまいります。  

 保健、医療の充実につきましては、各種事業の充実強化を推し進めながら「第2次健康たつごう21」に基づき、あらゆる年代においてライフステージにあった健康の保持・推進を図り、生涯を通じた健康づくりに取り組んでまいります。また、令和6年度から実施していました帯状疱疹ワクチン接種の助成が令和7年度より定期接種となり、各予防接種の助成について周知を図ってまいります。どぅくさぁや館の再整備につきましては、活用できる補助金を模索しながら本年度に基本・実施設計及び地質調査を行ってまいります。

 障がい福祉につきましては、第4次龍郷町障害者計画・第7期障害福祉計画・第3期子ども療育計画に基づき、「健やかで安心して自分らしく豊かに暮らせるまちづくり」を基本理念として、共生社会の実現に向けて支援を継続いたします。

 国民健康保険事業及び後期高齢者医療事業では、特定健診や長寿健診の受診率向上、疾病の重症化予防として保健指導を推進し、メタボ対策、フレイル対策を重点取組事項とし、健康寿命の延伸や医療費の抑制に取組んでまいります。

 介護保険事業については、龍郷町高齢者保健福祉計画・第9期介護保険事業計画に基づき、「みんなで支えあい、自分らしい暮らしを選択できるまちづくり」を基本理念とした体制づくりを強化してまいります。

 高齢化が一層進む中、介護予防や地域支え合い体制づくりの推進と支援や介護が必要になっても状態に応じて適切な介護保険サービス等を利用できるよう、介護保険事業の適切な運営に努めます。

 また、障がい者や高齢者などすべてのライフステージの方が、住み慣れた地域で自分らしく豊かに暮らせるよう、「地域包括ケアシステム」の強化を図り、切れ目のないサービス提供や重層的支援体制づくりをより一層推進してまいります。

 

3つ目に、「快適な生活環境でゆとりあるまちづくり」について申し上げます。

 地籍調査事業につきましては、境界紛争の未然防止や公共工事等の円滑な推進、さらには迅速な災害復旧などの観点から、継続して事業を進めてまいります。

地域環境整備につきましては、漁港事業として機能保全計画に基づき水産基盤整備事業により、龍郷漁港番屋地区の外郭施設の修繕工事を実施いたします。また、長寿命化計画に基づき海岸保全施設整備事業により、老朽化した玉里埋立護岸の改良工事を引き続き進めてまいります。

 道路・交通体系の整備については、本茶安木屋場線及び安木屋場今井崎線の改良工事に着手するほか、屋入赤尾木線につきましては、重点的な予算配分を行い、早期完成に向けて取り組んでまいります。

 また、道路メンテナンス事業により、老朽化した橋梁の補修工事と点検を行うほか、道路修繕事業により、戸口田雲線外3路線を補修いたします。そのほか、過疎対策事業により、安木屋場1号線、芦徳1号線及び浦前田線の用地交渉を進めながら改良工事を実施してまいります。緊急自然災害防止対策事業として、大勝本茶線外2路線の法面補修工事を進めてまいります。

 住宅の整備につきましては、公営住宅等ストック総合改善事業により、中勝団地3号棟、1棟6戸の改修工事を予定しております。

 自然環境、公園・緑地の保全・整備につきましては、奄美大島本島内でまん延するカイガラムシ被害について、安木屋場ソテツ群生地助成を引き続き実施するほか、新規農薬の早期認証と普及啓発を関係機関に要望してまいります。また、奄美群島成長戦略推進交付金事業を活用し、国・県及び本島内5市町村で連携して、ノネコ・野良猫対策などを継続して実施するほか、西郷隆盛翁ゆかりの地として西郷菊次郎翁の生誕地でもある龍郷小浜地区に整備した西郷小浜公園をPRしてまいります。

 環境対策、ごみ処理の充実につきましては、引き続きごみの分別徹底と減量化及び資源化を推進し、不法投棄防止パトロールや海岸漂着物地域対策推進事業を継続し、景観及び自然環境の保全に努めてまいります。

 水道事業・生活排水施設の整備、し尿処理施設の充実につきましては、水道事業において、町内全域の管路も開通したことにより施設全体のバックアップ能力も向上しております。本年度も安定した水の供給確保を目指し、「安心」「強靭」「持続」の実現に向けて努めてまいります。今年度も中長期的な視点をもって水道ビジョンや経営戦略等を基に経営の健全化に取り組んでまいります。

 浄化槽整備事業につきましては、令和5年度に公営企業会計へ移行しており、引き続き経営の健全化に取り組んでまいります。令和5年度末時点の汚水処理人口普及率は82.99%と国・県の平均を下回っておりますが、合併処理浄化槽の新設のほか、汲み取り槽や単独処理浄化槽からの転換など、今後とも合併処理浄化槽の普及を図り、河川や海などの公共用水域の水質保全を図ってまいります。

 交通安全・消防・防災体制の充実のうち、交通安全対策については、交通安全教室の開催や全国交通安全運動期間のパレードを通して、意識の高揚と交通事故防止に努めてまいります。

 消防体制につきましては、女性消防団員の増員と併せて定員数を確保し、消防団の対応力を高めてまいります。

 また、導入から4年が経過し、多くの方から先進的な取り組みとして好評価を受けております「学校BLS  教育」につきましては、今後もアンケートや感想等を活かし、さらに内容を充実させ、中学校卒業期には全生徒が心肺蘇生法を身につけ、実際に行動に移すことができるよう推進してまいります。

 このほか、消防力の向上・強化につきましては、地域の実情に合わせ、消防水利を新設及び更新いたします。また、建築から数十年が経過し、老朽化が著しい消防団車庫の建替新築も進めてまいります。

 防災体制については、自主防災組織を主体とした地区防災計画の策定や個別避難計画の作成を重点的に推進してまいります。

 また、前年度に引き続き、防災無線の整備等を実施し、防災体制の充実強化を図ってまいります。

 河川事業につきましては、緊急浚渫推進事業により堆積土砂撤去工事を引き続き進めるほか、緊急自然災害防止対策事業により、芦徳地区里川の護岸整備を実施いたします。このほか、県が主体となる治山関連の諸事業について、用地調査など関係機関と連携して進めてまいります。

 また、役場前から浜千鳥館前に至る国道58号の拡幅改良事業、大美川・秋名川の総合流域防災事業、砂防・急傾斜地崩壊対策・地すべり対策などの県事業についても協力体制を強化し、住民が安心して住める環境向上に努めてまいります。

 景観行政につきましては、特徴ある景観や地域を物語る景色や風景を守り・育むため、令和7年度からの2か年事業で景観計画を策定し、暮らしたい・暮らし続けたいまちの形成を目指します。

 また、景観に悪影響を及ぼす危険空き家を含めた空き家対策につきましては、状況調査を随時実施し、所有者の特定・把握に努めるとともに、活用できる空き家につきましては空き家バンク等を通じて活用に努めます。

 公共交通につきましては、令和6年度に策定した龍郷町地域公共交通計画を基に、交通空白地帯における地域住民と観光客の移動手段確保に向けた事業導入について、交通事業者と連携して具体的な検討を進めてまいります。 

 

4つ目に、「豊かな心を育む教育と歴史と文化が薫るまちづくり」について申し上げます。

 学校教育の充実におきましては、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」「個性の伸長」を図り、主体的に考え行動する力と生涯にわたって意欲的に自己実現を目指す児童生徒の育成に取り組んでいくことが大切です。教育テーマとして「夢を紡ぎ 未来を織りなす龍郷の教育」を掲げ、「クローバープラン」を継続し、主体性の育成に重点を置いた教育行政を推進いたします。

また、GIGAスクール構想では児童生徒のタブレットの更新を行いICT 教育の充実を図り、平常時における持ち帰り学習を全小中学校で取り組み、個別の学びへの対応を充実するとともに、教員の活用能力の向上にも努めてまいります。あわせて、令和2年度から取り組んでいるIRネットワークシステム(中学校教育圏構想の構築)により、教員の授業力の向上と小中連携の更なる充実を図ってまいります。

 このほか、中学校部活動における教員の負担軽減と部活動の機会均等を図るため、部活動指導員を配置する「地域スポーツクラブ活動体制」の確立を目指します。

 中学校の統合については、令和7年度に準備委員会を設立し、令和9年度の開校を目指して、具体的に取り組んでいきます。

 学校施設については、今年度に学校施設長寿命化計画の見直しを行い、将来に向けた学校施設の維持管理計画を策定してまいります。また、学校敷地内の老朽化による危険度の高いブロック塀についても順次整備するほか、龍南中学校区において教職員住宅を建設いたします。

 学校給食については、給食費の保護者負担分を無償化とし、徹底した衛生管理の下、安全性の高い食材の選択に配慮し、地場産物を生かして調和のとれた献立の工夫や食育の推進に努め、安全で安定した学校給食を提供してまいります。 

 家庭教育・青少年教育の充実につきましては、中学生の学習習慣の確立と基礎学力の定着及び学力向上のための学習塾「龍進未来塾」を第2木曜日以外の木曜日に継続して実施いたします。また、小中高生による青少年ミュージカル「KIKUJIRO 」については、昨年末の「菊次郞ミュージカル交流事業」の宜蘭市訪問を皮切りに、ミュージカルを通した友好都市との交流を更に推進してまいります。また、地域の教育資源を積極的に活用した「子ども博物学士講座」の更なる充実を図り、地域に根ざした教育の推進に努めてまいります。

 新年度も「スクールソーシャルワーカー」を4人体制として配置し、不登校児童生徒への対応も継続いたします。また、子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援をするための「特別支援教育支援員」を引き続き配置し支援教育の充実に努めます。消防署と連携したBLS教育の推進により、「生命尊重の教育」の充実を図り、いじめ防止対策法に規定する重大事態が発生した場合には、「龍郷町いじめ問題調査委員会」を設置し、その事態に対処するなど、安心・安全な学校の構築に努めてまいります。

 生涯学習の充実につきましては、今年度も各年代層のニーズに応じた生涯学習講座並びに特別講座を開設いたします。23回目を迎える「短歌・俳句・川柳コンクール」を通して、友好都市である熊本県菊池市の子どもたちとの文化交流を今年度も進めてまいります。

 文化の振興につきましては、引き続き八月踊り歌詞の文字起こし事業を継続して実施し、八月踊りの継承に努めます。また、とおしめ公園内にある国登録有形文化財高倉1棟の茅ぶき屋根の葺き替えを行うとともに、文化財展示室の文化財資料を活用して龍郷町の特性を発信し、観光資源として交流人口の拡大に努めてまいります。

 スポーツ・レクリエーション活動の振興につきましては、関係団体と一体となって競技団体の育成・強化と競技力の向上を図るとともに、「マイライフ・マイスポーツ」運動を推進して、町民の親睦と健康増進に努めてまいります。

 社会体育施設については、建設後26年が経過する「龍郷町体育・文化センターりゅうゆう館」の長寿命化を図るための改修事業を実施するとともに、総合運動公園についても将来の整備に向けた調査・研究を引き続き行ってまいります。

 また、島外との交流機会の少ない全国の離島中学生が一堂に会し、野球を通じて交流を図る全国離島交流中学生野球大会(通称「離島甲子園」)への「龍郷選抜」チームの派遣、小中学生のスポーツ活動・文化活動を支援するための「輝く龍郷っ子支援事業」を引き続き継続し、大会や交流会を通した新たな人間形成や健全な青少年・少女の育成に努めてまいります。

 

5つ目に、「人がふれあい個性が輝く交流・連携のまちづくり」について申し上げます。

 住民参加の推進につきましては、町民主体の町政を推進するため、駐在員会や民生委員児童委員協議会など、各種団体の皆様や、「町民と語る会」でのご意見等を町政に反映する機会の確保に努めてまいります。

 共創でつくるまちづくりについては、本町所有の天然林から、カーボンクレジットを創出し、その販売代金や企業版ふるさと納税を原資として、本町の自然資源や伝統文化を将来にわたって持続可能なものにする活動を「ローカルコープ」という新たな公民連携の枠組みの下、取り組んでまいります。

 コミュニティ・交流活動の推進につきましては、島外からの修学旅行を一般家庭で受入れ、宿泊体験を通じてシマの生活や文化に触れる「教育民泊」が令和6年度から本格始動いたしました。本年度も既に数件の受入が決定しており、事務局体制のさらなる充実とともに、引き続き推進いたします。

 男女共同参画社会の形成に向けた取り組みにつきましては、奄美大島4町村と共に策定した「龍郷町男女共同参画推進総合計画」の推進により、性別にかかわらず一人ひとりの人権が尊重され、誰もが夢や希望を持って多様な生き方を選び、個性と能力を発揮して責任を分かち合い支え合い、安心安全に暮らすことができる地域づくりを目指します。

 情報通信社会の整備につきましては、引き続き光ファイバーケーブルによるインターネットやデジタル放送などの情報通信網の整備を進めるとともに、地域情報化計画に基づき、ICT技術やAI 、5Gを活用したサービスの導入などの研究・検討を進めてまいります。

 広域行政の推進につきましては、奄美群島広域事務組合や奄美群島観光物産協会、あまみ大島観光物産連盟等の地元各種団体をはじめ、国・県の組織とも密に連携し、各種施策を展開してまいります。

 

6つ目に、「効率的な行財政運営で共に創るまちづくり」について申し上げます。

 多様化する町民ニーズや新たな行政課題に対応するため、既存の事務事業について、その目的や必要性・課題・手段・コストなどについて評価することにより、事務事業のあり方を検証し、その見直しを行ってまいります。また、老朽化した公共施設につきましては、「龍郷町公共施設等総合管理計画」に基づいて、適正に管理を行ってまいります。

 行政サービスの向上と開かれた町政の推進につきましては、家屋の全棟調査を引き続き実施し、実態に沿った固定資産税の課税に努めてまいります。

 行政の内部事務においては、自治体DX推進の一環としまして、庶務管理システムを昨年度導入したところですが、今年度本格運用し職員の業務改善に努め、住民サービス向上へつなげてまいります。

定員管理の適正化につきましては、行政需要に的確に対応できる職員数を管理していく必要があり、また、令和5年度から定年年齢が段階的に65歳までに引き上げられたことを踏まえ、今後においては、中長期的な観点からの職員の年齢構成や退職者数の見通しを踏まえた適正な定員管理に努めてまいります。

 給与の適正化につきましても、国・県の給与制度に合わせた適正な給与制度といたします。

 効果的な行政運営と職員の資質の向上につきましては、多様化・複雑化する住民ニーズに的確に対応するため、各種研修の開催を通じて、職員・会計年度任用職員の資質とモラルの向上を図るとともに、「能力評価」による適材適所の人員配置や、「業績評価」による目標管理型の人事評価制度により職員の士気の高揚を図ります。

 以上、令和7年度の町政運営に対する所信と施策の概要について申し述べました。

 

 新年度も、龍郷町に住んで良かったと実感できるような町、子育て世代を支援し、若者から高齢者のすべての町民が笑顔あふれ満足度の高いまちづくりに向け、予算編成をしたところでございます。

 その結果、令和7年度の一般会計当初予算の総額は71億1,031万5千円となり、対前年度比4.9%の増額予算となっております。

 特別会計における当初予算額は、3会計で18億2,058万2千円となり、対前年度比0.7%の増額予算となりました。

 水道事業会計においては、収益的収入・資本的収入が前年度比18%増の4億3,124万9千円、収益的支出・資本的支出が前年度比11%増の5億1,131万1千円となっております。

 下水道事業会計においては、収益的収入・資本的収入が前年度比1%増の2億1,279万2千円、収益的支出・資本的支出が前年度比1%増の2億3,872万円となっております。

 具体的な内容につきましては、予算審議を通してご説明申し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。

 

 私が町長に就任してから8年目を迎え、2期目の最終年となります。これまで、「目配り・気配り・心配り」を基本姿勢として、町民に開かれた町政運営を目指し、町民の皆様から頂いたご意見や提言を積極的に政策として実現してまいりました。

 新年度の町政運営にあたっては、「町民の皆様が安全で安心して、健やかに暮らせるまちづくり」、「真にたつごうらしいまちづくり」を特に重視し、スピード感を持って、全力で取り組んでまいる所存でありますので、議員の皆様をはじめ町民の皆様には、引き続き特段のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和7年度の施政方針とさせていただきます。

 

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お問い合わせ

龍郷町役場 企画観光課

894-0192 鹿児島県大島郡龍郷町浦110番地

電話:0997-69-4512

ファックス:0997-62-2535

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