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更新日:2022年3月18日

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令和4年施政方針

令和4年施政方針(PDF:490KB)

龍郷町長 竹田 泰典

本日、ここに令和4年第1回龍郷町議会定例会が開催されるにあたり、令和4年度の町政運営について、私の所信の一端を申し上げ議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

昨年を振り返りますと、令和2年1月に日本国内で初感染が確認されて以降、新たな変異株等で爆発的に感染が拡大するなど、新型コロナウイルス感染症に大きく翻弄された1年でありました。人の移動自粛や外出控えにより、宿泊業をはじめとする観光産業や地場産業等において、深刻な状況が続いております。今年に入りましても、鹿児島県独自の「緊急事態宣言」や国による「まん延防止等重点措置」も適用されるなど、いまだ予断を許さない状況が続いております。本町におきましては、ワクチンの集団接種や国による各種支援策に加え、町独自の経済活性化対策として商品券の発行等を展開し、町民の皆様の健康と生活を守るための施策を優先して実施して参りました。令和4年度も引き続き、感染症予防対応や、迅速かつ的確なワクチン接種等の各種支援策を実施して参ります。

一方で、町民を勇気づける大きな話題もありました。夏には、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に登録され、奄美大島の宝は世界の宝として新たな船出を迎えました。秋には、鹿児島県立大島高校野球部が九州地区高校野球大会鹿児島県予選で初優勝、九州地区大会で準優勝に輝く快進撃を見せ、今春開催の第94回選抜高校野球大会の出場権を獲得いたしました。コロナ禍で暗い話題が多い中、国内外でも大きな注目を集める2つの出来事が希望の光となり、喜びもひとしおであり感慨深いものがあります。

また、昨秋には任期満了に伴う龍郷町長選挙が執行され、多くの町民の皆様の温かいご支持ご支援を賜り、引き続き2期目の町政の舵取りを務めさせて頂くことになりました。1期目就任時にも町民の皆様にお約束した「目配り、気配り、心配り」を基本として、「町民と語る会」や「たつごうみらい会議」、「駐在員会」をはじめ、町民の皆様のご意見や提言を伺いながら、本年度も対話・協働による公平・公正な町政運営を引き続き推進して参ります。

令和4年度の主要施策といたしましては、昨年度に構想を打ち出した「島育ち産業館」と「どぅくさぁや館」の再整備について、庁内若手職員のアイデアをベースに既存施設の有効活用も含めた効果的な有り方について議論を重ねて参ります。

また、平成29年度から進めている「奄美自然観察の森」の整備工事が終了し、世界自然遺産区域のサブ施設として活用が期待される奄美群島国立公園ビジターセンターとしてリニューアルオープンを予定しております。そのほか、新たな観光振興施策として、本町名誉町民である西郷菊次郎翁生誕の地である龍郷小浜地区の公園整備を行うほか、まちおこしのきっかけとして温泉発掘調査にも取り組んで参ります。

「一般社団法人龍郷町地域振興公社」につきましては、農作業の受託を行いながら、サトウキビやかぼちゃの生産をさらに拡大し経営の基盤安定化を図ります。そのうえで、農業経営改善計画目標を着実に達成できるよう耕作放棄地の解消を軸に、将来の地域農業の持続発展に向けて取り組んで参ります。

また、内閣府が地域少子化対策の一環として実施する「結婚新生活支援事業」を新たに導入し、若者世代の定住促進に繋げて参ります。

昨年度来、公民館の雨戸設置やトイレの改修を行うなど、避難所の整備充実を図って参りましたが、本年1月には、南太平洋の島国・トンガで発生した海底火山の影響とみられる津波が発生し、深夜帯に「津波警報」が発令され、多くの町民の皆様に命を守る行動をお願いいたしました。このような災害に備え、各集落における「地区防災計画」を策定するなど、更なる自主防災組織の強化や防災訓練の実施など安全で安心な町づくりを推進し、防災体制の整備に努めて参ります。

また、政府においては昨年「地球温暖化対策計画」を閣議決定し、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて気候変動対策を着実に推進する方針を表明しました。本町としましても、限りある資源を後世に残していくため、地球に極力負担をかけないエネルギーの在り方を示す「地域温暖化対策実行計画」「脱炭素支援計画」の策定に向けて取り組みを進め、持続可能な開発目標(SDGs)の達成をはじめとした地球規模の課題を解消する目標実現への道筋を描いて参ります。あわせて、世界自然遺産に登録された豊かな自然環境を保全していくために、特定外来種対策にも取り組んで参ります。

本町の将来を担う児童生徒の育成については、児童生徒用のタブレットや学習支援ソフトの充実を図り、学習指導要領に基づく年間指導計画に沿ったきめ細やかな指導及び学力の定着を丁寧に進めて参ります。今春の選抜高校野球大会出場を成し遂げた生徒も出場した「全国離島交流中学生野球大会」に加え、「全国少年少女草サッカー大会」への参加費用を補助し、青少年の心身の健全育成を図ります。

また、体育文化センターりゅうゆう館については、新たに指定管理として運営を委託し、民間活力を最大限活用して参ります。

新型コロナウイルス感染症により、地方への移住に関する関心の高まりとともにテレワークを機に人の流れに変化の兆しがみられるなど、国民の意識・行動が変わりつつあります。こうした変化を踏まえ、政府におきましては、昨年新たに「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」を閣議決定いたしました。本町といたしましても、意欲のある人材の力を借り事業加速をしたい地域企業をつなぐ「地域イノベーター留学」等に取り組み、従来の空き家対策等も含めて地方創生の取り組みを進めて参ります。

また、外部人材の活用の面では、観光と農業に特化した人材として地域おこし協力隊の確保を進めて参ります。あわせて、奄美ファン・龍郷ファンづくりに寄与する「教育民泊」の導入実現に向けて、引き続き町民向けセミナー等を実施いたします。

これら各種施策につきましては、将来ビジョンをしっかりと持ち、既存施設の活用や補修等で有効活用を進めるほか、既に立ち上げております「公共施設等整備検討プロジェクトチーム」や「財政シミュレーション」と連動させることにより、年次的な施設整備や施策展開を図って参ります。

新年度の町政運営にあたりましては、第5次龍郷町総合振興計画のほか、選挙公約でも掲げました【全国の皆様から「選ばれるまち」】の実現に向けて、働く場所、暮らしていく場所、子どもを育てる場所、老後を過ごす場所、旅行先、移住先、ふるさと納税先として皆様から選ばれるまちづくりを進めます。任期中には、奄美群島日本復帰70周年や奄美群島振興開発特別措置法の延長、令和7年には町制施行50周年の大きな節目の年を迎えます。

町民の皆様の声がしっかりと反映されるよう、以下、6つの政策を基本に展開して参ります。

地域資源を生かした産業を創造するまちづくり

1つ目に、「地域資源を生かした産業を創造するまちづくり」について申し上げます。

まず、赤尾木地区及び久場地区の農道整備につきましては、農業・農村活性化推進施設等整備事業を活用しながら、早期完成を目指し整備を進めて参ります。また、地域共同で行う農業用施設等、地域資源の保全活動については、多面的機能支払交付金等を活用して支援いたします。

県営農地環境整備事業嘉渡地区につきましては、パイプラインや農道整備等を行い、戸口地区におきましては、令和5年度事業着手に向けて、新規採択を進めて参ります。

認定農業者を中心とする担い手農家の育成確保については、経営規模の拡大や生産基盤の整備、さらには農地の利用集積等を進め、農地中間管理機構や農業委員会などと連携し、耕作放棄地解消事業等を活用しながら、人・農地プランの実質化を推進いたします。

また、地域園芸活性化事業を継続実施し、就農者に営農ハウスをリースして、施設園芸の推進を図って参ります。

以前に農地還元に利用していた、し尿処理施設については、年次的に財産処分を実施して参ります。

サトウキビにつきましては、反収向上を推進するため、堆肥・薬剤の助成や優良種苗の導入・普及などを支援いたします。さらに、一般社団法人龍郷町地域振興公社による効率的な作業体系を構築し、農地再生パワーアップ事業を継続して農業振興を図って参ります。

果樹や園芸作物につきましては、栽培技術の向上を図るとともに、タンカンのブランド化を図るため、出荷手数料の助成やかぼちゃの資材補助による生産農家の負担軽減と栽培面積の拡大を図ります。マコモにつきましては、経営所得安定対策における産地交付金を活用し、産地育成を推進いたします。

鳥獣被害対策につきましては、イノシシ防護柵や捕獲箱の設置、買上げなど継続して実施いたします。

特殊病害虫対策に関しましては、各機関と連携した侵入警戒調査や、初動対応の強化を実施して参ります。

畜産につきましては、簡易資材の購入補助を継続して実施いたします。また、肉用牛特別導入事業基金を活用し、積極的な増頭・更新を進めるほか、優良牛保留対策事業による優良血統への更新を促すことで、経営の安定化を図ります。

また、畜産基盤再編総合整備事業を継続して、畜産農家後継者の支援をいたします。

近年、全国的に広がっている鳥インフルエンザや豚コレラの防疫対策につきましては、関係機関の連携のもと、農家の衛生管理指導や飼養管理の徹底を図って参ります。

林業につきましては、松の枯損木に限定していた伐倒除去の対象範囲の拡充により、実態調査に基づく計画的な事業実施に努めます。また、分収造林事業による除伐等を継続的に実施し、中勝林道と円林道の橋梁の長寿命化や円林道の路肩部の補修など、林道の機能性向上に取り組みます。

水産業につきましては、製氷施設の改修を進めており、漁業者への安定供給と利便性を図り、漁業生産の向上を図って参ります。

商工業の振興につきましては、プレミアム商品券発行を引き続き助成し、奄振ソフト事業を活用した加工品等販路拡大支援実証事業により、新商品の開発や町特産品の販路の拡大等に係る費用を補助するなど、商工業者のさらなる支援を図ります。

また、「島育ち産業館」と「どぅくさぁや館」の再整備について、今年度は民間を含めた検討委員会を立ち上げ、施設整備計画を策定したいと考えております。

特産品の振興につきましては、台湾宜蘭市や静岡市、交流市町のさつま町、菊池市、京都市などとの交流拡大を図り、本町の知名度向上と魅力アップ、集客力向上に努めて参ります。島育ち産業館においても、地産地消の推進や国道沿いという利点を生かした交流拠点の形成を図ります。

大島紬の振興につきましては、紬組合など関係機関と連携し、後継者育成や産地再生に向けた取り組みを進めるとともに、生産及び販売の拡大を促進するため紬購入費等助成も引き続き実施いたします。伝統柄である龍郷柄・秋名バラ発祥の地である利点を最大限に生かし、大島紬の歴史・文化の薫りが感じられるまちづくりに努めます。

ふるさと納税につきましては、中間事業者と密に連携を取り、返礼品提供事業者をサポートするとともに、新規取扱事業者の開拓と返礼品の充実を図りながら、龍郷ファンを増やし、さらなる寄附の増額に努めます。

観光の振興につきましては、奄美自然観察の森を世界自然遺産区域のサブ施設として活用し、西郷菊次郎の生誕地でもある龍郷小浜地区公園を西郷隆盛翁ゆかりの地として、PRして参ります。その他に「2つの海が見える丘」の景勝地で知られる加世間峠の整備について基本設計を行い、稼げる観光地づくりとして検討を進めて参ります。

健やかで安心して暮らせる健康、福祉のまちづくり

2つ目に、「健やかで安心して暮らせる健康、福祉のまちづくり」について申し上げます。

新型コロナウイルス感染症対策につきましては、「龍郷町新型コロナウイルスワクチン接種対策室」を中心に、3回目の追加接種をはじめ、今後推進される、ワクチン接種を安心安全な体制で接種が進められるように、努めて参ります。

子育て支援につきましては、第2期子ども子育て支援事業計画に基づき、妊娠期から18歳未満までの切れ目のない支援と働きながら子育てができる環境づくりとして、子育て世代包括支援センター及びファミリーサポートセンターの充実強化に努めます。

また、少子化対策の一環として、新たに結婚新生活支援事業を開始して結婚に伴う経済的負担を軽減するほか、子どものインフルエンザ予防接種の助成を行い、重症化のリスクを防ぎます。

「健康たつごう21」に基づきライフスタイルに応じた健康づくりと健康寿命の延伸に取り組んで参ります。

国民健康保険事業及び後期高齢者医療事業として、特定健診・長寿健診の受診率向上や疾病の重症化予防として保健指導の充実を図り、医療費の抑制を図って参ります。

社会福祉につきましては、新規に地域福祉計画を策定し、地域における様々な福祉課題に対して町民自身も参加して地域を支える「地域包括ケアシステム」を充実強化いたします。そして、地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制を推進し、高齢者・障がい者・子ども・生活困窮者等、つながる支援の仕組みづくりを目指します。

高齢者施策においては、老人クラブへの助成やシルバー人材センターの充実を図り、町内間のバスの無料化や敬老祝い金の支給等を、引き続き実施いたします。

介護保険事業については、第8期介護保険事業計画に基づき、「みんなで支えあい、自分らしい暮らしを選択できるまちづくり」を目標とした体制づくりに力を入れます。

障がい福祉につきましては、第6期障害者計画・障害者福祉計画、第2期子ども療育計画に基づき、人格と個性を尊重し、支え合う共生社会の実現に向けて支援を継続いたします。

快適な生活環境でゆとりあるまちづくり

3つ目に、「快適な生活環境でゆとりあるまちづくり」について申し上げます。

水道事業につきましては、町内全域の管路も開通したことにより施設全体のバックアップ能力も向上しております。今年度も安定した水の供給確保を目指し「安心」「強靭」「持続」の理想像に向けて努めて参ります。

また、水道事業会計につきましては、公営企業会計へ移行して4年目を迎え今年度も中長期的な視点をもって、水道ビジョンや経営戦略等を基に経営の健全化に取り組んで参ります。

環境行政につきましては、引き続きごみの分別徹底と減量化及び資源化を推進し、不法投棄防止パトロールや海岸漂着物地域対策推進事業を継続し、景観及び自然環境の保全に努めます。

令和2年度末、汚水処理人口普及率は80.8%と国・県の平均を下回っておりますが、今後とも合併処理浄化槽の普及を図り水質保全を図って参ります。

自然環境の保全対策については、奄美群島成長戦略推進交付金事業を活用し、国、県及び本島内5市町村が連携して、ノネコ・野良猫対策などを継続して実施します。

また、緊急浚渫推進事業により、とおしめ公園調整池周辺の土砂堆積物を除去するほか、緊急自然災害防止対策事業により大勝上柳田地区の農業用排水路を整備し、災害発生の防止に努めます。

町道整備につきましては、社会資本整備総合交付金事業により浦赤尾木線の早期完成を目指し、重点的に予算を配分して整備を進めて参ります。

本茶安木屋場線につきましては、奄美自然観察の森へのアクセス道路として改良工事を引き続き進め、令和5年度の供用開始を目指します。

屋入赤尾木線につきましては、歩道整備を含めた改良工事を引き続き進めて参ります。

また、道路メンテナンス事業により、老朽化した橋梁の補修工事と点検を行うほか、道路修繕事業により、浦2号線外4路線を補修いたします。

そのほか、過疎対策事業として中勝アツタ線、緊急自然災害防止対策事業として、嘉渡里線と幾里金久線の改良工事を進めて参ります。

河川事業につきましては、堆積土砂撤去工事を緊急浚渫推進事業により引き続き進めるほか、緊急自然災害防止対策事業により、瀬留川の護岸整備を実施いたします。

漁港・港湾事業といたしまして、機能保全計画に基づき、龍郷漁港番屋地区及び瀬留地区内の外郭施設、係留施設、水域施設の修繕工事を実施いたします。また、海岸保全施設整備事業として、老朽化した玉里埋立護岸の改良工事を引き続き進めるほか、緊急自然災害防止対策事業として、秋名漁港(秋名地区)と戸口港の浚渫工事を実施いたします。

住宅整備につきましては、公営住宅等ストック総合改善事業により上戸口団地1棟3戸の改修工事を行います。また、老朽化が著しい用途廃止住宅の解体工事も実施いたします。

このほか、役場前から浜千鳥館前に至る国道58号の拡幅改良事業、大美川・嘉渡川・秋名川の総合流域防災事業、砂防・急傾斜地崩壊対策・地すべり対策等、県大島支庁が主体となる事業について、用地調査や関係機関との調整など協力体制を強化し、住民生活の利便性向上に努めます。

地籍調査事業につきましては、公共事業等の円滑な推進と、将来の境界紛争の予防のため、国・県に引き続き事業費拡大の要請を行い、事業の進捗に努めて参ります。

防災対策につきましては、自主防災組織を主体として、各集落における「地区防災計画」の策定を推進し、昨年度導入した避難行動支援システムを活用した要支援者についての「個別避難計画」及びコロナ禍対策も含めた「誰一人取り残さない防災」に取り組んで参ります。

消防体制につきましては、消防団員の処遇改善と女性消防団員も含めた団員数の確保に努めて参ります。

また、救急救命士を新たに養成するとともに、町内中学校の全生徒が心肺蘇生法を身につけ、行動に移すことができることを目標に、昨年度から始めた「学校BLS教育」を本年度はさらに推進します。

交通安全対策については、本年度も引き続きカーブミラー等設置や維持管理に努め、交通安全教室の開催や全国交通安全運動期間のパレードを通して、交通安全意識の高揚と交通事故防止に努めます。

防犯対策については、関係団体と連携し啓発活動と防犯意識の高揚を図り、安全で安心なまちづくりを推進いたします。

豊かな心を育む教育と歴史と文化が薫るまちづくり

4つ目に、「豊かな心を育む教育と歴史と文化が薫るまちづくり」について申し上げます。

まず、学校教育においては、教育テーマとして「夢を紡ぎ未来を織りなす龍郷の教育」を掲げ、「クローバープラン」を継続し、キャリア教育の「TUMUGIプラン」に取り組んで参ります。

「紬の里を学舎(まなびや)に町民一人ひとりを先生に」をキャッチフレーズとして、昨年度から全小中学校で取り組んでいる「夢授業」については、町全体の人材リストの整備を図り、「夢を紡ぎ未来を織りなす龍郷の子どもたち」の育成に努めて参ります。

昨年度、導入された児童生徒1人一台のタブレットの活用について、平常時における、もち帰り学習のための制度設計を行い、個別の学びへの対応を図ると同時に、教師の活用能力の向上にも努めて参ります。

さらに、「家庭学習60・90運動」の一層の充実を図るとともに、「スクールソーシャルワーカー」や「特別支援教育支援員」を継続して配置し、安心・安全な学校の構築に努めて参ります。

また、いじめ防止対策法に規定する重大事態が発生した場合には、「龍郷町いじめ問題調査委員会」を設置し、その事態に対処いたします。

本年度も「龍郷町の子どもは、龍郷町民の手で育てていく」という「ふるさと教育」の理念のもと、子どもたちの持っている能力を引き出し、「生きる力」を育てます。

また、高校生及び、奄美情報処理専門学校、及び奄美看護福祉専門学校に通う学生に対し通学費の助成を引き続き実施します。

学校施設については、学校施設長寿命化計画により、本年度は龍南中学校の校舎改修に着手いたします。また、学校敷地内の老朽化や危険度の高いブロック塀についても順次整備して参ります。

ふるさと納税基金を活用して図書を購入し、学校図書館やりゅうがく館図書室を充実させ、移動巡回貸出や「学校図書館事務補助員」を継続して配置し、読書指導の充実を図って参ります。

学校給食については、地産地消体制の整備と、食育の推進に努めるほか、本年度実施する給食センターの蒸気配管改修工事と空調換気改修工事を実施し、安心安全で安定した学校給食の提供に努めて参ります。

次に、社会教育については、ライフステージに応じた学習機会の提供と子ども博物学士講座の充実に努めます。

環境教育においては、昨年度、世界自然遺産に登録された世界に誇る奄美の自然を守るために、学校における環境教育から地域における環境学習への拡充に努めて参ります。

また、中学生の学力向上のための学習塾「龍進未来塾」を第2木曜以外の木曜日に継続して実施いたします。

本年度も生涯学習講座を開設するとともに、20回を迎える「短歌・俳句・川柳コンクール」の実施や、ふるさと龍郷の自然・文化・歴史・地域の特性を生かした多様な学習機会の提供に努めます。

文化の振興については、名誉町民である西郷菊次郎翁を題材とした青少年ミュージカル「KIKUJIRO」の継続的な取り組みによる青少年の育成と文化のまちづくりへの参画を推進して参ります。

文化財の保護・活用について、郷土教育・環境教育の教材としての活用や企画展を開催するなど、観光資源として交流人口の拡大に努め、「たつごうエッセイコンテスト」につきましても、継続して実施します。

スポーツ・レクリエーションの振興は、関係団体と一体となって競技団体の育成・強化と競技力の向上を図り、町民の親睦と健康増進に努めて参ります。

学校保健の推進については、児童生徒が安心して登下校できるよう継続して「スクールガードリーダー」を配置いたします。

人がふれあい個性が輝く交流・連携のまちづくり

5つ目に、「人がふれあい個性が輝く交流・連携のまちづくり」について申し上げます。

町民主体の町政を推進するため、引き続き「町民と語る会」を実施し、駐在員会や民生委員・児童委員、各種団体等の皆様からのご意見ご要望、また「たつごうみらい会議」からの提言を積極的に施策に反映し、議会の承認をいただいた上で、様々な課題を解決して参りたいと考えております。さらに、今年も各集落に連絡調整員を配置し、役場と各集落との連携を深めて参ります。

近年の東京圏への一極集中是正等で、地方での生活や田舎暮らし体験等の田園回帰志向の高まる中、島外からの修学旅行を一般家庭で受入れ、宿泊体験を通じてシマの生活や文化に触れ、奄美ファン・龍郷ファンづくりに寄与する「教育民泊」の導入実現に向けて、引き続き町民向けセミナー等を実施いたします。

地域情報化施策については、引き続き光ファイバーケーブルによるインターネットやデジタル放送などの情報通信網の整備を進めて参りますとともに、昨年度策定いたしました地域情報化計画に基づき、ICT技術やAI、5Gを活用したサービスの導入などの研究・検討を進めて参ります。

効率的な行財政運営で共に創るまちづくり

6つ目に、「効率的な行財政運営で共に創るまちづくり」について申し上げます。

公共施設につきましては、「龍郷町公共施設等総合管理計画」に基づき、施設ごとの長寿命化計画を策定し、施設の更新・統廃合等を計画的かつ適正に取り組んで参ります。

行政改革につきましては、「第5次龍郷町行政改革大綱」に基づき、社会経済情勢の変化や行財政制度等の動向を見極めながら、持続的効率的に対処して参ります。

職員の資質については、「能力評価」による適材適所への配置や、「業績評価」による目標管理型の人事評価制度により職員の士気の高揚を図ります。

また、町民から信頼される職員・会計年度任用職員として、資質とモラルの向上を図り、多様化・複雑化する住民ニーズに的確に対応し、質の高い行政サービスの提供に努めて参ります。

町税については、町民の皆様の利便性向上を図るため、昨年度から住民票や各種証明書の交付及び、各種税の納付が出来るコンビニ等でのサービスをスタートしましたが、引き続き、各種税・保険料の徴収の強化を図って参ります。

 

以上、令和4年度の町政運営に対する所信と施策の概要について申し述べました。

新年度も、龍郷町に住んで良かったと実感できるような町、子育て世代を支援し、若者から高齢者のすべての町民が笑顔あふれ満足度の高いまちづくりに向け、予算編成をしたところでございます。

その結果、令和4年度の一般会計当初予算の総額は62億8,699万1千円となり対前年度比4.8%の増額予算となっております。

特別会計においては、業務の効率化を図るため、デジタル放送事業特別会計を一般会計へ移行し、当初予算額は、4会計で18億9,043万1千円となり、対前年度比9.6%の増額予算となりました。

水道事業会計につきましては、収益的収入・資本的収入が前年度比22.7%減の3億2,941万6千円、収益的支出・資本的支出が前年度比67.2%減の1億7,245万5千円となっております。

具体的な内容につきましては、予算審議を通してご説明申し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。

現行第5次龍郷町総合振興計画は終盤を迎えます。10カ年の総仕上げに向け、「歴史と文化をつむぎ未来へつなぐまちづくり」を基本理念に、今後も積極的に町政を運営し、新たな町の羅針盤となる仮称・新総合計画の助走期間として、気持ちを新たにし、職員一丸となって魅力あるまち「たつごう」を創り上げてまいる所存でありますので、議員の皆様をはじめ町民の皆様には、引き続き特段のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和4年度の施政方針とさせて頂きます。

 

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お問い合わせ

龍郷町役場 企画観光課

894-0192 鹿児島県大島郡龍郷町浦110番地

電話:0997-69-4512

ファックス:0997-62-2535

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