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更新日:2022年1月24日

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令和3年施政方針

令和3年施政方針(PDF:282KB)

龍郷町長 竹田 泰典

本日、ここに令和3年第1回龍郷町議会定例会が開催されるにあたり令和3年度の町政運営について、私の所信の一端を申し上げ議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに、新型コロナウイルスの感染は、いまだ収束の兆しを見せておらず、人の移動自粛や外出控えにより、宿泊業をはじめとする観光産業や、地場産業等において、深刻な状況が続いております。

昨年4月に発出された緊急事態宣言以降、本町におきましては、町民の協力によって作成した「手作りマスクの配布」や「特設相談窓口の設置」、「各種緊急経済支援の実施」など、町民の皆様の健康と生活を守るための施策を優先して実施してまいりました。令和3年度も引き続き感染症予防対応や、迅速かつ的確なワクチン接種の実施、各種支援策を実施してまいります。また、平成23年3月に発生した東日本大震災、9月に発生した奄美北部豪雨災害から10年目となりました。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表します。

災害の教訓を活かし、「災害に強いまちづくり」を念頭に避難所整備や防災体制の整備に努めてまいります。

 

私が町長に就任してから4年目を迎え、任期の最終年となります。これまで、「目配り・気配り・心配り」を基本姿勢として、町民に開かれた町政運営を目指し、「町民と語る会」や「たつごうみらい会議」等で頂いたご意見や提言を積極的に政策として実現してまいりました。

新年度の町政運営にあたっては、「町民の皆様が安全で安心して、健やかに暮らせるまちづくり」、「真にたつごうらしいまちづくり」を特に重視し、スピード感を持って、全力で取り組んでまいります。

 

主要施策といたしましては、まず、町民の皆様や観光客等の来訪客の皆様方の満足度の向上を図るため、島育ち産業館やどぅくさぁや館の再整備をはじめ、中央グラウンドやその他の社会体育施設のあり方を総合的かつ中長期的な観点から、計画的に検討するため、庁内若手職員で構成する「ドラゴンプロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトを、既に立ち上げております「公共施設等整備検討プロジェクトチーム」や、「財政シュレーション」と連動させることにより、具体的年次的な施設整備の推進を図ってまいります。また、島外からの修学旅行を一般家庭で受入れ、宿泊体験を通じてシマの生活や文化を伝える「教育民泊」の実施に向けて、検討をスタートいたします。

 

次に、新たに立ち上げた「たつごうサイクルプロジェクト」では、自転車の活用を軸に、町の経済、観光、都市計画、環境、健康福祉、文化及び教育の6つの分野を密接に連携させ、総合的な地域振興を図ってまいります。今年度は、総務省過疎地域等自立活性化推進交付金を活用して実施した「たつごうレンタルツーリズムパイロット事業」を継承し、「サイクルプロジェクト検討委員会」において、今後実施するソフト・ハード事業の展開を協議し、中長期的な実施計画策定を目指します。

今年は、世界自然遺産登録への可否が決定されます。そのため、世界自然遺産登録推薦区域のサブ施設として活用が期待される奄美自然観察の森再整備事業の本年度完成を目指すとともに、龍郷小浜地区の公園整備を進めてまいります。

 

本町が有する素晴らしい自然景観や伝統・文化、長い歴史を誇る大島紬などを広く発信することで、交流人口や関係人口の増加を図るため、発信力があり、かつ、島外で活躍する龍郷ファンを「たつGO応援大使」として任命する制度を新たに創設いたします。

 

昨年9月に、町内の農業、観光及び情報産業その他の地域産業が将来にわたって持続発展することを目的として「一般社団法人龍郷町地域振興公社」を立ち上げました。今年度も引き続き耕作放棄地の解消に努めながら、受託作業をはじめ、さとうきびやカボチャなどの生産を徐々に拡大するとともに、農業経営改善計画を策定することで、公社を認定農家として位置づけ、効率的安定的な農業の基盤強化に努めてまいります。

 

今年度は東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されていますが、本町はパラリンピックホストタウンとして、今年2月にチャイニーズタイペイパラリンピック委員会と交流に関する調印式を締結いたしました。また、本町は鹿児島県で唯一、共生社会ホストタウンに登録されており、引き続き「誰一人として取り残さない」すべての人にやさしい「福祉のまちたつごう」を目指すとともに、オリンピック・パラリンピック終了後も継続して台湾との交流を続けてまいりたいと考えております。

国においては昨年12月に「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、感染症の影響を踏まえた今後の地方創生の方策を打ち出しております。基本目標のひとつに「地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」を掲げ、「地方への移住・定着の推進」や「地方とのつながりの構築」等を目指すとしております。

 

本町といたしましては、空家対策基本条例を制定し、UIターン者等へ賃貸する際の改修経費を一部助成するなど空家活用を積極的に推進し、定住人口の増加を目指します。

また、昨年度来公民館の雨戸設置やトイレの改修を行うなど、避難所の整備充実を図っておりますが、今年度は総務課に危機管理対策監を配置するなど、更なる自主防災組織の強化や防災訓練の実施など安全で安心な災害に強い町づくりを推進してまいります。

 

新年度の町政運営にあたりましては、引き続き第5次龍郷町総合振興計画に基づいて、「歴史と文化をつむぎ未来へつなぐまちづくり」「人々の心に宿る町たつごう」の実現に向けて、以下、6つの政策を基本に展開してまいります。

地域資源を生かした産業を創造するまちづくり

1つ目に、「地域資源を生かした産業を創造するまちづくり」について申し上げます。

まず、農業基盤整備促進事業龍郷北部地区においては、久場集落の農道を整備し、農業・農村活性化推進施設等整備事業赤尾木地区において、昨年設置した農業用給水タンクへの運搬道路を整備します。地域共同で行う農業用施設等、地域資源の保全活動については、多面的機能支払交付金等を活用して支援します。

認定農業者を中心とする担い手農家の育成確保については、経営規模の拡大や生産基盤の整備、さらには農地の利用集積等を進め、農地中間管理機構や農業委員会などと連携し、耕作放棄地解消事業等を活用しながら、人・農地プランの実質化を推進します。

また、地域園芸活性化事業を継続実施し、施設園芸就農者に営農ハウスをリースし、施設整備資金の負担軽減を図ります。

 

サトウキビにつきましては、反収向上を推進するため、堆肥・薬剤の助成や優良種苗の導入・普及などを支援します。さらに、一般社団法人龍郷町地域振興公社による事業を積極的に進め、スクープ委託助成や春植え・夏植えによる増産回復を図ります。また、イノシシ防護柵や捕獲箱の設置、買上げなど、鳥獣被害対策も継続して実施します。

 

果樹や園芸作物につきましては、農家への営農指導や農協各生産部会及び青年農業者組織等の活動を支援し、栽培技術の向上を図るとともに、カボチャを主とする育苗用ハウスを整備し、栽培面積の拡大を図ります。

特に、生産意欲が高まっているマコモにつきましては、経営所得安定対策における産地交付金を活用し、産地育成を推進します。

 

特殊病害虫対策に関しましては、各機関と連携した侵入警戒調査や、初動対応の強化を実施してまいります。

 

畜産につきましては、肉用牛特別導入事業基金を33万円から60万円に拡充し、積極的な増頭・更新を進めるほか、優良牛保留対策事業では補助金額を大幅に増額し、優良血統への更新を促すことで、経営の安定化を図ります。畜産クラスター事業では粗飼料自給率の向上を図ります。

また、畜産基盤再編総合整備事業を導入し、畜産農家後継者の経営改善を支援します。

近年、全国的に広がっている鳥インフルエンザや豚コレラの防疫対策につきましては、関係機関の連携のもと、巡回による農家の衛生管理指導を行い、飼養管理の徹底を図ってまいります。

 

林業につきましては、松くい虫の防除、分収造林事業による除伐等を継続的に実施し、中勝林道は本年度より橋梁の長寿命化に本格着工し、円林道の路肩部の補強を行うなど、林道の機能性向上に努めます。

 

水産業につきましては、龍郷町水産振興計画に沿って漁業者の皆様のご意見を伺いながら、種苗生産を含めた陸上養殖施設の基本設計に着手し、漁業生産の安定向上を図ります。

また、漁業の新規就業者へ育成支援補助金を交付し、離島漁業再生支援交付金を活用した藻場造成や種苗放流、魚食普及の取組みなどを支援します。

 

商工業の振興につきましては、プレミアム商品券発行を引き続き助成し、支援します。奄振ソフト事業を活用した加工品等販路拡大支援実証事業により、販路拡大や新商品開発等に係る費用を補助するなど、商工業者のさらなる支援を図ります。

 

大島紬の振興につきましては、紬組合など関係機関と連携し、後継者育成や産地再生に向けた取り組みを進め、紬購入費等助成も引き続き実施します。また、本町は、大島紬の伝統柄である、龍郷柄・秋名バラ発祥の地でもあり、本年度から紬ショーを開催するなど、紬着用の機会を増やし、大島紬の歴史・文化の薫りが感じられるまちづくりに努めます。

 

特産品の振興につきましては、静岡市やさつま町、友好都市菊池市などとの物産交流を継続して実施します。島育ち産業館においても、新たにキャッシュレス決済を導入するなど、地産地消の推進や買い物客の利便性向上を図ります。

 

ふるさと納税につきましては、新たな中間事業者と提携し、掲載ポータルサイトを増やすことで本町の魅力を全国へ発信して龍郷ファンを増やし、寄附の増額に努めます。

 

観光の振興につきましては、「世界自然遺産登録」を見据えた「奄美自然観察の森再整備事業や、今年1月に開通した「世界自然遺産奄美トレイル龍郷エリア」の活用など、自然環境の保全と活用の両立を目指します。また、「龍郷小浜地区公園整備事業」の実施設計に取り組むほか、奄美群島振興交付金を活用した「環境文化型体験交流施設整備事業」により、老朽化した秋名集会場を建て替え、秋名アラセツ行事の情報発信施設として整備します。

また、今年は「西郷菊次郎生誕160年」となる記念すべき年であることから、記念講演会や各種記念事業を実施し、交流連携協定を締結した台湾宜蘭市、京都市、菊池市及びさつま町との更なる人・モノの交流拡大を図り、本町の知名度向上と魅力アップ、集客力向上に努めてまいります。

健やかで安心して暮らせる健康、福祉のまちづくり

2つ目に、「健やかで安心して暮らせる健康、福祉のまちづくり」について申し上げます。

 

まず、第2期子ども子育て支援事業計画に基づき、昨年度開設したファミリーサポートセンターにおいて、今年度より病児・病後児預かりを開始するなど、子育て応援グランマ、グランパ制度をさらに充実し、地域全体で子育て世代を支える体制づくりに努めます。

また今年度、「子ども子育て応援課」を新たに設置し、昨年度立ち上げた、子育て世代包括支援センターと連動した子育て世代への切れ目のない支援の充実強化を図ります。現在実施している子ども医療費の無料化を高校生まで拡大し、出産祝金(玉黄金応援金)についても増額して支給します。

また、高校生、奄美情報処理専門学校及び奄美看護福祉専門学校に通う学生に対し通学費の助成を引き続き実施します。

 

「健康たつごう21」に基づき健康な地域づくりを推進し、後期高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施により、健康寿命の延伸に向けた取り組みを強化してまいります。

 

障がい福祉につきましては、第6期障害者計画・障がい者福祉計画、第2期障害児童福祉計画に基づき、障がいのある人も人格と個性を尊重し、支え合う共生社会の実現に向けて支援を継続いたします。

高齢者福祉につきましては、高齢者が地域づくりに不可欠な担い手として、活動して頂けるように、老人クラブへの助成やシルバー人材センターの充実を図ってまいります。また、町内間のバスの無料化や敬老祝い金の支給等、引き続き実施します。

介護保険事業については、今年度スタートする第8期介護保険事業計画に基づき、「みんなで支えあい、自分らしい暮らしを選択できるまちづくり」を目標とした体制づくりに力を入れます。

高齢化が一層進む中、地域において高齢者の生活を支える「地域包括ケアシステム」を充実させ、地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制を推進いたします。そして、介護を必要とする住民に対し、適正なケアマネジメントによる健全なサービスの提供を行い、住民一人一人の生活の質の向上を図りながら、介護保険事業の適正な運営に努めます。

昨年度から開始した、いきいき元気高齢者事業は、今年度も75歳以上を対象に、グラウンドゴルフ助成事業を引き続き実施します。

新型コロナウイルスワクチン予防接種も、計画では4月より開始となる予定でありますが、庁内に「龍郷町新型コロナウイルスワクチン接種対策室」を立ち上げ、安心安全な体制で接種が進められるように、努めてまいります。

国民健康保険事業及び後期高齢者医療保険事業につきましては、重症化予防の訪問指導や特定検診の受診率向上に努めます。

快適な生活環境でゆとりあるまちづくり

3つ目に、「快適な生活環境でゆとりあるまちづくり」について申し上げます。

水道事業につきましては、今年度は瀬留、久場間において荒波地区と龍南地区の連絡管敷設工事を行い、施設全体のバックアップ能力を向上させ、安定した水の供給確保に努めてまいります。

また、水道事業会計につきましては、公営企業会計へ移行して3年目を迎えます。経営上の水道ビジョン計画や経営戦略等を基に、更なる経営の健全化に取り組んでまいります。

 

環境行政につきましては、近年、名瀬クリーンセンターへのごみの搬入量は減少傾向にあり、今後も引き続きごみの分別徹底と減量化及び資源化を推進してまいります。

また、不法投棄防止パトロールや、海岸漂着物地域対策推進事業を継続し、景観及び自然環境の保全に努めます。

令和2年度末、汚水処理人口普及率は77.47%と国・県の平均を下回っておりますが、今後とも合併処理浄化槽の普及と公共用水の水質保全を図ってまいります。

 

自然環境の保全対策については、奄美群島成長戦略推進交付金事業を活用し、国、県及び本島内5市町村が連携して、ノネコ・野良猫対策などを継続実施してまいります。

 

町道整備につきましては、まず、社会資本整備交付金事業により浦赤尾木線の早期完成を目指し、重点的に予算を配分して整備を進めてまいります。

本茶安木屋場線につきましては、自然観察の森再整備事業と一体的に改良工事を進めて参ります。

また、屋入赤尾木線につきましては、交通量が多く非常に危険な状態であることから、歩道整備を含めた改良工事を引き続き進めてまいります。

そのほか、道路メンテナンス事業により、老朽化した橋梁の補修工事と点検を行うほか、道路修繕事業により、浦2号線外4路線を補修いたします。

 

河川事業につきましては、河川内の堆積土砂撤去工事を緊急浚渫推進事業により実施いたします。

 

漁港事業といたしまして、機能保全計画に基づき、安木屋場漁港、龍郷漁港、秋名漁港の外郭施設、係留施設、水域施設の修繕工事を実施いたします。また、海岸保全施設整備事業として、老朽化した玉里埋立護岸の改良工事にも着手いたします。

 

住宅整備につきましては、公営住宅ストック総合改善事業により赤尾木団地2棟8戸の改修工事を行います。また、公営住宅等長寿命化修繕計画を策定し、各団地を長期的な観点から点検、修繕及び建て替えについて具体的方針を明確にしてまいります。

 

このほか、役場前から浜千鳥館前に至る国道58号の拡幅改良事業、大美川・嘉渡川・秋名川の総合流域防災事業、砂防・急傾斜地崩壊対策・地すべり対策等、県大島支庁が主体となる事業について、用地調査や関係機関との調整など協力体制を強化し、住民生活の利便性向上に努めます。

 

地籍調査事業につきましては、公共事業の円滑な推進と、将来の境界紛争の予防のため、国・県に引き続き事業費拡大の要請を行い、早期完了に向けて努力いたします。

 

防災対策につきましては、「自助・近助・共助・公助」の考えのもと、「龍郷町地域防災計画」を基本とし、自主防災組織の強化・再構築を図ります。

また、今後のコロナ禍対策も含めた自然災害への危機管理体制の強化を図り、関係機関との密接な連絡体制や町民への迅速・的確な情報提供を行ってまいります。

 

消防体制につきましては、消防団と消防署との連携をさらに強化し、団員の免許や資格取得への助成金を継続し、令和4年度に向けて救急救命士養成の準備をすすめます。

また、町内の全生徒が中学校期には心肺蘇生法が身につくことを目標に幼少期の早い段階で「生命」についての講習会を実施してまいります。

 

交通安全対策については、本年度も引き続きカーブミラー等設置や維持管理に努め、交通安全教室の開催や全国交通安全運動期間のパレードを通して、交通安全意識の高揚と交通事故防止に努めてまいります。

 

防犯対策については、関係団体と連携し啓発活動と防犯意識の高揚を図り、安全で安心なまちづくりを推進します。

豊かな心を育む教育と歴史と文化が薫るまちづくり

4つ目に、「豊かな心を育む教育と歴史と文化が薫るまちづくり」について申し上げます。

 

まず、学校教育においては、教育テーマとして「夢を紡ぎ未来を織りなす龍郷の教育」を掲げ、これまでの「クローバープラン」を継続しながら、学校教育を縦糸に、社会教育・社会体育及び地域伝統文化を横糸に織りなすキャリア教育の「TUMUGIプラン」に取り組んでまいります。

昨年度から始まった小学校英語教育における3・4年生の外国語活動、5・6年生を対象とした必修化のほか、プログラミング教育への取り組み等の一層の充実を図ります。

また、IRネットワークシステムの導入により、教師の授業力の向上と小中連携の充実に努めるとともに、全児童生徒1人一台に配布するタブレット端末を活用した授業を行い、多様な子どもたちの学びへの対応を図ります。

さらに、家庭と連携して「家庭学習60・90運動」の一層の充実を図るほか、「スクールソーシャルワーカー」や「特別支援教育支援員」を継続して配置し、生徒指導や特別支援教育の充実及び「生命尊重教育」の推進に取り組みます。

本年度も、「龍郷町の子どもは、龍郷町民の手で育てていく」という「ふるさと教育」の理念のもと、「立志・好学・親和・礼節」を教育指針として、教育関係者や保護者、地域の方々が連携して、子どもたちの潜在能力を引き出し、「生きる力」を育てます。

 

学校施設整備については、学校施設長寿命化計画により、学校施設の維持管理を計画的に実施いたします。

各学校の普通教室エアコンについては、本年度から使用開始となり、特別教室のエアコンについても本年度中に整備いたします。また、老朽化や危険度の高いブロック塀についても順次改修していきます。

 

学校図書館やりゅうがく館図書室の図書の充実については、ふるさと納税基金を活用して、移動巡回貸出しや「学校図書館事務補助員」を継続配置し、読書指導の充実を図ってまいります。

 

学校給食については、地産地消体制の整備と、食育の推進に努めるほか、令和4年度に計画している給食センターのボイラー配管やクーラーの改修に向けて、本年度に実施設計を行います。また、給食費の納入については、4月から納付書による振り込みとし、各学校の事務負担軽減に努めます。

 

次に、社会教育については、それぞれのライフステージに応じた学習機会の提供と、子ども博物学士講座の充実に努めます。環境教育においては、世界自然遺産登録に向けて、学校における環境教育のみならず子ども会活動や校外生活指導連絡協議会における環境学習への拡充に努めます。

また、中学生の学力向上のための学習塾「龍進未来塾」を第2土曜授業以外の土曜日に継続して実施いたします。

 

本年度も生涯学習講座を開設し、町民の皆様が生涯にわたって学び続けることができるよう、ふるさと龍郷の自然・文化・歴史・地域の特性を生かした多様な学習機会の提供に努めます。

文化の振興については、今年生誕160周年を迎える名誉町民の西郷菊次郎翁を題材とした小中高生による「菊次郎ミュージカル」を実施いたします。昨年から練習を開始し、8月の公演に向けて準備を進めております。

また、公演と並行して「西郷菊次郎特別企画展」を4月から令和4年2月までの期間、文化財展示室において開催する予定です。

また、「たつごうエッセイコンテスト」につきましては、今年度も継続して実施します。

 

スポーツ・レクリエーションの振興は、心身両面にわたる健康の保持増進に大きく貢献します。

昨年度はコロナ禍で中止となりましたが、「ふるさと納税」の財源を活用し、全国離島交流中学生野球大会(離島甲子園)に合同チームを派遣するほか、静岡県で開催される「全国少年少女草サッカー大会」小学生チームを派遣します。全国大会に出場することにより、人格形成や心身両面にわたって健全な青少年・少女の育成に努めます。

 

学校保健の推進については、児童生徒が安心して登下校できるよう継続して「スクールガードリーダー」を配置するほか、眼科検診やストレスチェックを実施し、児童生徒及び教職員の健康管理に努めます。

人がふれあい個性が輝く交流・連携のまちづくり

5つ目に、「人がふれあい個性が輝く交流・連携のまちづくり」について申し上げます。

 

町民主体の町政を推進するため、引き続き校区ごとに「町民と語る会」を実施するほか、駐在員や民生委員・児童委員の皆様から寄せられるご意見ご要望、そして「たつごうみらい会議」からの提言を積極的に施策に反映し、最終的に議会の承認をいただいた上で、各集落や町全体の課題解決に向け努力してまいりたいと考えております。また、今年も各集落に連絡調整員を配置し、役場と各集落との連携を後押しいたします。

 

次に、年次的に各集会場の整備に着手してまいります。今年は浦生活館の建て替え工事を実施し、令和4年の供用開始を目指します。さらに、国県の補助事業等で十分な対応ができない事業については、「安全安心対策基金」を活用し、可能な限り状況の改善に努めます。

地域情報通信については、光ファイバーケーブルにより、インターネットやデジタル放送などの情報通信網の整備を進めてまいります。また、地域情報化計画策定に向けて検討を進め、その中で将来的に5G(ファイブジー:第5世代移動通信システム)を活用したサービスの導入など様々な検討を進めてまいります。

 

人権教育については、学校教育や社会教育を通じて、差別や虐待等の撤廃に向け、関係団体と連携しながら啓発促進に努めてまいります。また、「龍郷町男女共同参画基本計画」に基づき、男女が社会の対等な構成員として、社会のあらゆる分野に参画し、共に責任を担うべき社会の実現に向けて取り組んでまいります。

 

未来を担う人材の育成という観点から、たつごうみらい会議で提言を受けた「学生による政策アイディアコンテストの開催」について、今年度は高校生を対象に、龍郷町の活性化に資するアイディアを募集し、優秀なアイディアについては、町の政策として取り組むなど、地域課題を官民連携で解決する共生協働社会の実現を目指します。

効率的な行財政運営で共に創るまちづくり

6つ目に、「効率的な行財政運営で共に創るまちづくり」について申し上げます。

 

公共施設につきましては、「龍郷町公共施設等総合管理計画」に基づき、施設ごとの長寿命化計画を策定し、施設の更新・統廃合などを計画的かつ適正に取組んでまいります。

 

行政改革につきましては、「第4次龍郷町行政改革大綱」に基づき、社会経済情勢の変化や行財政制度等の動向を見極めながら、持続的効率的に対処してまいります。

 

職員の資質については、「能力評価」による適材適所への配置や、「業績評価」による目標管理型の評価制度により職員の士気の高揚を図ります。

また、町民から信頼される職員・会計年度任用職員として、資質とモラルの向上を図り、多様化・複雑化する住民ニーズに的確に対応し、質の高い行政サービスの提供に努めます。

 

町税については、町民の皆様の利便性向上を図るため、今年度から住民票や各種証明を全国のコンビニエンスストアなどで取得できるコンビニ交付サービスをスタートし、併せて各種税や料金について、全国のコンビニエンスストアにて納付することができるコンビニ納付サービスも開始いたします。

 

以上、令和3年度の町政運営に対する所信と施策の概要について申し述べました。

今回の過疎地域自立促進特別措置法の改正にあたり、龍郷町が過疎地域の指定から外れる懸念がありましたが、町議会をはじめ県知事や地元県議、代議士の先生方、その他関係者の皆様にご尽力を賜り、引き続き過疎地域として指定される見込みとなりました。この場をお借りしてお礼を申し上げたいと存じます。本町の人口減少は、緩やかに推移しており、次回の法改正においては、過疎地域の要件を満たさない可能性もあります。

今後とも議会の皆様や町民の皆様方のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

新年度も、龍郷町に住んで良かったと実感できるような町、子育て世代を支援し、若者から高齢者のすべての町民が、笑顔があふれ満足度の高いまちづくりに向け、予算編成をしたところであります。

その結果、令和3年度の一般会計当初予算の総額は60億13万7千円となり対前年度比5.3%の増額予算となっております。特別会計当初予算額は、5会計で17億2,545万2千円となり、対前年度比2.3%の減額予算となりました。

 

水道事業会計につきましては、収益的収入・資本的収入が前年度比0.3%減の4億2,597万円、収益的支出・資本的支出が前年度比4.1%減の5億2,583万8千円となっております。

具体的な内容につきましては、予算審議を通してご説明申し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。

以上、令和3年度の町政運営に関する基本的な考え方と、令和3年度予算の概要を申し上げました。

 

今後とも、第5次龍郷町総合振興計画の基本理念である「歴史と文化をつむぎ未来へつなぐまちづくり」を目指し、魅力あるまち「たつごう」を創り上げてまいりたいと思いますので、議員の皆様をはじめ町民の皆様には、引き続き特段のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和3年度の施政方針とさせて頂きます。

 

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