更新日:2022年1月14日
ここから本文です。
ハヤは,ビーチロックの板石を用いた方形の墓です。このような箱形(はこがた)石棺(せきかん)墓(ぼ)は北大島に多く見られます。龍郷町では特に赤(あか)尾木(おぎ)や芦(あし)徳(とく)集落に分布し,赤尾木では北側海岸近くの砂丘にあるハマジョウ古墓(こぼ)が最大です。
初めはノロの個人の埋葬に使われていましたが,後に同族集団(ヒキ)の墓に発展していったと考えられています。
墓制としては,通常土葬(どそう)後7年忌を経て改葬(かいそう)した遺骨を納める二次葬(にじそう)墓(ぼ)です。なかには半地下式の板(いた)石(いし)石棺型(せきかんがた)の埋葬墓(まいそうぼ)のハヤもあり,これが古い形式のものと考えられます。
ハヤを造るビーチロックは,大きいもので推定2トンのものもあり,これを運搬するときは干潮時にあらかじめ2艘(そう)の船に縛り付け,満潮時の浮力を利用して運んだといわれています。
所在地 〒894-0411 鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木 |